今日も、シーズンを締めくくる意味を込めて、2020年中日ドラゴンズ『年間アカデミー賞』の発表を行いながら、今シーズンを振り返りその余韻に浸っていく。
4回目の今日は、『作品賞』を発表していこう。
なお、これまでの受賞結果は以下の通り。
『助演選手賞』:京田 陽太 選手
『主演選手賞』:大野 雄大 投手
『ゴールデンラズベリー賞』:福 敬登 投手、岡野 祐一郎 投手、京田 陽太 選手
作品賞は、シーズンで最も印象に残った試合に贈る賞である。
それではベスト3を発表しよう。
■作品賞(第3位)
『梅津晃大・10回無失点で散る』 8月2日スワローズ戦
大野投手3失点完投・勝野投手8回1失点という、先発投手が長い回を投げる良い流れで迎えたスワローズ三連戦の第3戦。先発の梅津投手が10回を無失点で投げ切り、ドラゴンズ先発陣の破壊力を見せつけた。
9回完封はよく見るが、10回を一人で投げ切る作品は中々お目にかかれない。さらには、結果が0対0の引き分けとドラゴンズもスワローズ投手陣に封じ込まれるというオチのある作品となった。
今シーズン、この試合を最後に1軍で梅津投手の投球を見ることはできなかった。そういった意味でも、印象に残る一試合である。
<8月2日の記事はこちら↓↓>
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■作品賞(第2位)
『途切れた緊張の糸』 10月27日タイガース戦
10月に入り好調なドラゴンズは、一時単独2位まで順位を上げ、調子を落とすジャイアンツとのゲーム差を少しずつ縮めていた。もちろん10ゲーム差前後の差は開いており、首位奪取の可能性はゼロに等しいながらも、首位とのゲーム差が縮んでいくことが結果的にドラゴンズの8年ぶりAクラスにつながることは、誰しもが理解していた。
その意味で、僅かに保たれていた『緊張の糸』が途切れたのは、実質的に優勝の可能性が消滅したこの試合であった。
福投手のエラーから、最後は滝野選手の落球(記録はヒット)。悔やんでも悔やみきれない忘れられない一試合となった。
<10月27日の記事はこちら↓↓>
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■作品賞(第1位)
『代打・三ッ間』 7月7日スワローズ戦
ドラゴンズ戦に限らず今シーズンのプロ野球界を代表する傑作は、七夕の夜に生まれた。
『代打・三ッ間』のフレーズが独り歩きしていることから、あたかも野手を使い切ったことが問題にされてしまいそうだが、そうではない。投手と捕手の打順を入れ替えなかったことが一番の問題なのだ。
そして、『代打・三ッ間』により最も忘れ去られている事実は、岡田投手の4四球押し出しである。岡田投手をリードしていた加藤捕手にとっても、レギュラーが遠のく致命的な一試合となった可能性がある。
芸術点が高いのは、采配ミスを洗い出すかのように敬遠を持って2死満塁のシチュエーションが作られたこと、そこに荒木3塁コーチの判断ミスも加わっていることである。あらゆる面で伏線が回収されていく見事なストーリーであった。
<7月7日の記事はこちら↓↓>
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今回は負け試合ばかりがランクインしてしまったが、勝ち試合でいえばビシエド選手と高橋選手がサヨナラホームランを放った試合がとても印象的であった。欲を言えば、サヨナラゲームの印象が薄れるくらい来シーズンは、印象的な勝ち試合を多く見せてもらいたい。
さて次回はいよいよ、『年間アカデミー賞』を発表したいと思う。
果たしてオスカーはどの選手が手にするのだろうか。