結果は4-2でドラゴンズの勝利。
1塁は駆け抜けた方が速いのか、ヘッドスライディングをした方が速いのか。
よく聞く議論であるが、この議論は本質を捉えていない。
7回裏、代打でサードゴロを放った堂上直倫のヘッドスライディングは想像以上に速かった。しかし、身体が完全に空中に浮き、腹から地面に叩きつけられるような『フライング・ヘッドスライディング』は、見ているだけでも痛そう。
それもそのはず。筆者に堂上選手のヘッドスライディングの記憶は無く、本人にとっては慣れないプレーだったはずだ。
結果は楽々アウトだったが、ここから流れが変わる。大島選手・京田選手の連打の後、ビシエド選手が逆転のスリーランホームラン。
ヘッドスライディングの本質は、怪我のリスクと引き換えに、チームに流れを呼び込むことにある。『速さ』などどちらでも良いのだ。本質ではない。
勝利監督インタビューで、与田監督も堂上選手のプレーを褒めていた。良い上司がチームをまとめあげている。
■主演選手賞
ビシエド 選手
待ちに待ったメモリアルの100号本塁打は、チームを連勝に導く逆転のスリーランホームラン。
ビシエド選手らしく、低い弾道でライトスタンドに叩き込んだ。
■助演選手賞
谷元 圭介 投手
7回表に2番手で登板し、二死満塁のピンチを迎えるも無失点で切り抜ける。
しかもただの二死満塁ではなく、打席には今日2打点のオースティン選手。まさに絶体絶命の場面であったが、谷元投手は全く気持ちで負けていなかった。
渾身のストレートで空振り三振。チームに逆転勝利を呼び込んだ。
■助演選手賞
京田 陽太 選手
7回裏にチャンスをひろげる貴重なヒット。8回表には祖父江投手を救う完璧な併殺を奪取。
京田選手が流れを止めない試合は、チームが強い。
さて、R・マルティネス投手が登録抹消となり中継ぎ陣が苦しい。そんな中でも7回途中まで好投した今日の勝野投手は先発の役割を十分に果たした。
これまでよりも先発が長い回を投げる。1アウトでも2アウトでも長く投げる。
R・マルティネス投手の穴は、投手陣全員で埋めていかなければならない。