打たれた球を、もう一度
2020/10/13 対阪神タイガース
ナゴヤドームでの対タイガース第1戦。
結果は4-2でドラゴンズの勝利。
タイガースの先発が好投手の高橋遥人とあって、ドラゴンズにとっては難しいゲームが予想された今日の試合。
蓋を開けてみれば、高橋遥人投手のボールに以前の面影はなく、苦労することなくドラゴンズ打線が得点を奪う。
瞬間風速は凄まじい投手でも、その投球を連続して行うのは難しい。ドラゴンズの投手陣の中でも、梅津投手などは今のところその典型だろう。
そんな中、ここ最近非常に安定したピッチングを続けているのが勝野投手。瞬間風速は梅津投手にもヤリエル投手にも及ばないが、これで大野投手・福谷投手に次ぐ、先発陣では3番目に多い4勝目。
2018年ドラフト3位、即戦力の評価で入団した2年目の投手が、評価通りに飛躍の気配を見せている。
■主演選手賞
京田 陽太 選手
2点を先行された直後の1回裏。
先頭の大島選手が出塁も、いつもの京田選手であれば2塁に進めることさえ苦労する場面。
それがツーベースとなれば、同点に追い付くのも必然だ。
3回には四球で出塁し、素晴らしいランニングで貴重な逆転のホームイン。出塁すれば相手にとってどれだけ脅威か、改めて認識すべきであろう。
■助演選手賞
ビシエド 選手
2安打2打点で4番の役割を果たす。
高橋周平選手が打てない日にビシエド選手が打つという、最低限の好循環が生まれている。
■助演選手賞
勝野 昌慶 投手
相変わらず立ち上がりはフワフワする投手だが、波に乗ると相手にとっては厄介な投手だ。
今日はフォークボールが低めに決まり、カーブも良いアクセントになっていた。無四球という結果も素晴らしかった。
さて、今日のハイライトは8回表。
祖父江投手が一発逆転2死1・3塁のピンチで迎えるのは、先制ホームランの大山選手。
アウトコースの直球をファールにさせ追い込んだ後。決め球は得意のアウトロースライダーかと思った矢先、木下捕手が選択したのは先程ホームランを浴びているインコースのストレート。
この場面で、打たれた球をもう一度。
痺れるリードだ。
結果は空振り三振で、タイガース最後のチャンスは無得点。リードに応えた祖父江投手もさすがである。
これでドラゴンズは貯金1。
しかし、中継ぎ陣の連投が続いているチーム状況だけに、これ以上勝ち星を積み重ねるためには、先発投手の完投が望まれる。
おっと偶然にも、明日の先発はセ・リーグきってのイニングイーターの予定だ。