負け試合の活用法
2020/8/29 対読売ジャイアンツ
東京ドームでの対ジャイアンツ第2戦。
結果は3-12でドラゴンズの大敗。
■主演選手賞
該当なし
■助演選手賞
該当なし
ヤリエル・ロドリゲス 投手
自身ジャイアンツに2連勝中と勢いに乗っていたが、今日は首位チームに意地の反撃をくらった。
ストレートのコントロールが悪く変化球に頼らざるを得ない苦しいピッチングだったのは確かだが、粘り強く野手の間を抜くヒットを放つジャイアンツ打線を褒めるべきであろう。
とんでもない実力を持つ投手だが、まだルーキーであることを忘れてはならない。
打たれて、また学んでいけば良い。
さて、少し前にも述べたが、負けパターン投手が弱い。今日も中継ぎ3人で7失点。
2番手で山本拓実投手が投げていたら、また違った展開になっていただろうと想像してしまう。
相手の勢いを殺し、自チームに勢いを与えるロングリリーフができる投手がいれば、逆転勝ちが可能な試合が必ず出てくる。
現在は2軍だが、一時このポジションを務めていた山本投手、他にも岡野投手や清水投手など若くて勢いのある投手は2軍にいる。
今なら小笠原投手でも良いと思うが、1人はベンチに入れておきたい。
もちろん、若手は1軍で中途半端な起用をするよりも、2軍でしっかり鍛えた方が良いという意見もあるだろう。
たしかに、2軍で好調の石垣選手を1軍に昇格させたとして、レギュラー野手がほぼ固まってきている現在のドラゴンズにおいて、1週間で何打席チャンスが貰えるだろう。
下手したら5回も打席に立てないかもしれない。
2軍にいれば20打席は楽に超えるのだから、どちらを選択するかは悩ましい話だ。
一方で、先発投手はどうだろうか?
2軍にいても1軍と同様に基本は週1回の登板である。
1軍のロングリリーフとして週1〜2回の登板機会を貰えた場合と、実戦の機会という点ではほぼ変わらないであろう。
そして中身は言うまでもなく、1軍の主力と対戦できる方が格段にレベルが高い。
もちろん、スタミナを強化するとかフォームを修正するといった2軍でしか行えないこともあるだろう。
中継ぎ待機の肉体的負担もある。
ただそれは、投手の1・2軍の入替をうまく行えば良い話だ。シーズン通して同じ投手がロングリリーフ要因である必要はない。
現在のドラゴンズは山井投手がその役割を与えられていると思うが、正直もったいないと感じる。
貴重な1軍での登板機会をベテラン山井投手が“消化”するもったいなさと、山井投手の経験と技を試合に活かせないもったいなさだ。
山井投手が中継ぎを務めるのであれば、セットアップゴーグル。1イニングを強く。
勝ちパターンとまでは言わないまでも、最近の岡田投手くらいの役割を任せたい。
タイガースの能見投手や岩貞投手の起用方法が良いお手本であろう。
大敗した今日の試合。
果たして、終盤の7・8回の2イニングを山井投手が投げたことでチームの戦闘力がアップしたのだろうか。
同じように打たれるなら、若手投手が打たれた方がよっぽど意味がある。
1シーズンでの試合数・投球回数は限られている。
負け試合だからこそ、淡々と“消化”するのではなく、有効に“活用”していくシーズンとしていきたい。