2020/8/14 対読売ジャイアンツ
東京ドームでの対ジャイアンツ第1戦。
結果は1-6でドラゴンズの敗戦。
問題の打線がジャイアンツ戸郷投手に封じられ、なす術なく敗れたドラゴンズ。
なす術は無かったのだが、ドラゴンズ首脳陣が珍しく面白い采配を見せた。
試合途中からアルモンテ選手をライトに起用する『ファイアーフォーメーション』の採用だ。
3点を追いかける展開で、代打に出たアルモンテ選手を井領選手に代えて守備に就かせた。
どちらかというと守備力重視の采配をとる首脳陣だけに驚きの配置であったが、3点差を追う展開で長打力の高いアルモンテ選手を残すのは合理的である。
こんな柔軟な起用ができるんだと少し感心してしまったが、石垣選手・Aマルティネス選手・石川昂弥選手といった、打力に期待が持てる内野手が今のドラゴンズには多い。
今後、そういった外野守備に不安のある選手を、守備力を犠牲にしてまで起用したい試合が出てくるかもしれない。
今日の試合が、もしかしたらその第一歩となるかもしれない、と少し期待してしまった。
■主演選手賞
該当なし
■助演選手賞
該当なし
ゴンサレス投手
6回に3番手で登板し、あっさりとスリーランを被弾。
助っ人外国人投手が負けている場面で起用されること自体寂しいことであるが、今日の試合でさらに評価を落としてしまった。
さて、筆者が嫌いな作戦を1つ記載しておこう。
それは、2ストライクからのバスターである。
バスターという打ち方の目的は大きく2つ。
①バントと見せかけて内野を前に出し、ヒットコースを広げる
②バットスイングをコンパクトにし、確実にバットにボールを当てゴロを打つ
この中で、2ストライクからに限定すると、ほぼ②の目的のみということになる。
スリーバントの可能性は、守備側の頭から消して良い場面がほとんどだから、①の効力は無くなる。
今日の試合では5回の井領選手の打席がそうであった。バントを失敗し2ストライクと追い込まれた井領選手は、②の目的のためにバスターを試みる。
そして、筆者が2ストライクからのバスターを嫌いな理由はズバリ、『選手の選球眼を乱す』からである。
どこかにバスターでのボールスイング率のデータが無いものだろうか。
筆者の見る限り、ドラゴンズに限らず、バスターで落ちる変化球を空振りするケースは非常に多い。
高めのストレートを振るシーンも多い。
その理由は恐らく、②の目的を意識しすぎるため、普通にスイングするよりもバットを振る意識が高くなってしまうのだろう。
加えて、普段の打撃フォームと違うのだから、自分のタイミングで球を見極められないのは容易に想像がつく。
例に漏れず、井領選手もバスターでボール球を2球振り、ファールの後、空振り三振。
井領選手の選球眼であれば、普通に打たせていれば四球をもぎ取っていた可能性もあるだけに、やはり愚作であると改めて感じた。
バスターのが打ちやすいという選手がいれば別だが、そうでなければ普通に構えてゴロを打ちにいく。それで良くないか?
今日は昔から好きになれない作戦が登場したので、思いの丈を書いてみた。
3ボール2ストライクからのエンドランで打者が選球眼を乱すというコメントもよく見るのだが、筆者の経験では、それよりもバスターの方が醜い。