1人はみんなのために、みんなは1人のために
2020/7/5 対読売ジャイアンツ
東京ドームでの対ジャイアンツ第3戦。
結果は6-4でドラゴンズの勝利。
A・マルティネス選手を思い切ってスタメン起用したドラゴンズ。
さらには、不調の阿部選手に代わり溝脇選手を1番スタメンに抜擢。
その起用がズバリ的中し、熱戦をものにした。
ビジターのジャイアンツ戦で何とか3連敗を回避し、今週を4勝2敗で勝ち越した。
■主演選手賞
ビシエド 選手
3安打2本塁打4打点の大活躍。
どうしても追加点が欲しい場面で、本塁打を放つこと2回。
これぞ4番という素晴らしいバッティング。
守っても、8回裏に京田選手からのハーフバウンド送球を好捕。
結果セーフにはなったものの、後ろに逸らしていれば同点の場面。
目立つプレーではないが、素晴らしいプレーだ。
■助演選手賞
梅津 晃大 投手
先週は裏目に出た梅津投手の『熱さ』が、今週は良い形でチームに影響を与えた。
3回に足に打球を受けながらも、6回3失点の熱投。
点はとられたが同点にはされない。
結果、勝ち投手となるのだから恐れ入った。
そして、梅津投手の投げる試合では毎回バッティングに触れている気がするが、今日も2安打を放ち、点に絡む活躍。
何とか塁に出るんだという姿勢、ホームへの気迫のスライディングを見て、刺激を受けない野手はいないだろう。
■助演選手賞
R・マルティネス 投手
2点差の8回に登板したR・マルティネス投手。
通常3アウトでチェンジのところ、味方に足を引っ張られ、5アウトをとることに。
そうなると1失点は仕方ない。
満塁の場面でインコースのストレートを投げ続け、大城選手を打ち取った場面は今日のハイライトだ。
さて、今日の試合が如何にチームにとって良い試合だったかは、試合後のコメントに凝縮されている。
先制2点タイムリーの溝脇選手
『投げることで大変なのに一生懸命走ってくれた梅津にも感謝したいです』
追加点となるツーランホームランのビシエド選手
『足に打球が当たりながらも必死に梅津は投げてるから打ちたかった』
勝ち投手の梅津投手
『A・マルティネスが必死に打っているので、簡単に凡退するわけにはいかなかった』
誰かの必死な姿が、他の誰かに伝わり、いつの間にかチーム全体に広がる。
梅津投手の『簡単にマウンドを降りるわけにはいかない』という強い気持ちが、
A・マルティネス選手の『チャンスを掴み取る』という強いバイタリティが、
チーム全体に伝わり、昨日とはまるで他のチームのように見えた。
1人はみんなのために、みんなは1人のために。
筆者は、こんな試合がずっと見たかった。
そして、A・マルティネス選手の守備に触れないわけにはいかない。
梅津投手決め球フォークボールのショートバウンドを尽くストップ。
2軍での守備機会の少なさから、A・マルティネス選手の守備を過小評価していた。
打撃面が素晴らしいのは間違い無いだけに、あれだけの守備を披露してくれれば、捕手起用の幅が大きく広がる。
最後に、2勝1敗と勝ち越したジャイアンツだが、田口投手とデラロサ投手が負傷をしたようだ。
勝敗ではジャイアンツに旗が上がったが、ドラゴンズにとっては得るものの大きな、ジャイアンツにとっては失うものの大きな3連戦となった。