先ず勝つ可からざるを為して
2020/7/22 対読売ジャイアンツ
結果は5-0でドラゴンズの勝利。
孫子の兵法に『先ず勝つ可からざるを為して、以て敵の勝つ可きを待つ』という言葉がある。
これは、『戦いに巧みな者は、まず敵が自軍を攻撃しても勝てないようにしておいてから、敵が弱点を露呈し、自軍が攻撃すれば勝てるようになるのを待ち受けたものである』という意味である。
多くの主力が離脱している中、昨日のデッドボールによりビシエド選手まで不在となった今日の試合。
明らかに戦力で上回るジャイアンツを相手に戦うためには、『まず敵が自軍を攻撃しても勝てないよう』にすることが先決であった。
■主演選手賞
松葉 貴大 投手
孫子の兵法に習い敵を封じたのは、6回無失点の見事な投球、松葉投手である。
リズムが良いから打球が正面に飛ぶ。
リズムが良いから味方の得点も入る。
特に追加点をもらった直後の5回表、先頭打者に嫌なラッキーヒットを許しながら、無失点で切り抜ける粘りの投球。
先週のベイスターズ打線に続きジャイアンツ打線も手玉にとり、ほぼ戦力外だった男が、ドラゴンズ投手陣を引っ張る存在となっている。
■助演選手賞
アリエル・マルティネス選手
爽快な一撃をレフトスタンドに叩き込んだ。
ホームランの少ないドラゴンズにモヤモヤしていたファンの気持ちを吹き飛ばす、気持ちの良い本塁打であった。
ビシエド選手に代わる4番の働きを見事にこなしたのも素晴らしかった。
■助演選手賞
京田 陽太 選手
貴重な追加点となる3点目のソロホームランを放つ。
阿部選手や平田選手がいたため、あまり目立たなかったが、最近は不調に苦しんでいた京田選手。
下位打線の怖さは、京田選手のバッティングにかかっている。
さて、3番阿部・4番アリエルという打順に、先発松葉という開幕前なら誰一人想像すらできないメンバーで、ジャイアンツに完勝したドラゴンズ。
2安打を放った石川昂弥選手も含め、今日の試合で各々が得た自信は大きい。
一歩ずつ選手の層を厚くしながら、主力の復帰を待ちたい。