ペナントレース開始が延期され、2軍戦も中止が相次いでいます。予定通りに開幕していたら既に7試合が消化され、残りはシーズン136試合。まだ143試合も残っているとポジティブに考えることにする。
MAZDAスタジアムで1勝でもできてたかな?
巨人相手に新人岡野のピッチングはどうだったか?
誰が打率5割で、誰がまだノーヒット?
コロナウイルスがなかった未来も見てみたかったですね。
時間もあるので、キャンプから現在までの中日ドラゴンズアカデミー賞を何回かに分けて発表します。
■新人賞
岡野 祐一郎 投手
本家アカデミー賞には無い賞ですが、今年の新人選手の中から岡野投手を選出します。
橋本投手・郡司選手も含め今年キャンプ1軍スタートメンバーの新人3選手は、オープン戦でも印象的なアピールを続け、皆最後まで1軍に居続けました。予定通りの開幕であれば3選手共に開幕1軍という素晴らしいスタートをきれていたでしょう。
甲乙付け難い3選手の中で岡野投手を選出した理由は、最も周りからのプレッシャーがあったであろう選手だからです。社会人3年目での入団であり、言い換えると、今年活躍できなければすぐに戦力外がチラつく年齢です。
それでも社会人での経験をいかした見事なキャンプでの調整、オープン戦自責点0の結果、文句のつけようがありません。
シーズン後にも再び新人賞に選ぶことができるような活躍を期待しています。
■ベテラン・中堅選手賞
石川 駿 選手
最初ベテラン選手賞にしようかと思いましたが、1軍にいる選手でベテランと呼べる選手って意外と少ないですね。今更大島のことを書いてもなぁと思い、中堅も含めた上で、1軍キャンプを恐らく初めて完走した石川選手を選出しました。
昨年ウエスタンリーグの首位打者を獲得するも、似たタイプの阿部選手が1軍で活躍したこともあり、1軍での出場機会がほぼありませんでした。
一方で昨年のドラゴンズは代打陣が手薄であり、井領やアルモンテが怪我をした終盤は、守備の選手という前触れで移籍してきた武田が代打1番手としてでてきたりしました。
当然首脳陣も代打の強化という課題は認識しているはずで、その筆頭候補として石川選手が1軍に呼ばれているのは必然です。
昨年まではあまり石川選手をしっかり見たことがなかったのですが、今年まず目が行ったのが一塁手としての守備力の高さです。2軍では、当初守っていたセカンドを守らなくなっていたので、勝手に守備力が劣化してきている選手かと思っていました。
これは非常に大きなアピールで、代打としての役割だけでなくビシエドの守備固めとしても出場機会を増やせることになります。
そしてセールスポイントのバッティングですが、得意なヒットの形が分かってきました。それは、詰まったあたり、若しくはバットの芯を外されたあたりを、しぶとく外野の前に落とすという形です。いわゆるクリーンヒットではなく見た目が良くないので、なんとなく印象の面で損をしてる感じがしますが、同じようなヒットを練習試合からオープン戦で数本放っていました。
ややヘッドが遠回りするレベルスイングで、バットの面が長くボールのラインに乗っているのが理由でしょう。「バットのどこかに当たる打法」です。スイングは強く振り切っているので、芯に当たらなくとも内野の頭は越していきます。但し、当然長打にはならないのでパワーはあると思いますがアベレージタイプです。
積極的に初球から振っていく一方、選球眼、特に落ちる変化球への対応に難を感じます。この辺りが今後の課題でしょうか。
今回選出はしましたが、1軍ではまだまだ未知数の選手です。地道に結果を残して代打・守備固めとしての地位を築いてもらいたい。
アナウンサー:「あのサヨナラの場面、センター前に打球がポトリと落ちたとき、どのような気持ちで走ってましたか?」
石川選手:「なんとか落ちてくれと祈りながら、走っていました。しぶといヒットが僕の持ち味です!」
シーズン中にこんなヒーローインタビュー聞けることを期待してます。