新たなシーズンの開幕に向けて、中日ドラゴンズ2022年期待Rankingを発表していく企画。
これまで発表済のRankingは以下の通りだ。
■ 2022年 期待Ranking
10位:三好 大倫 選手
9位:高橋 宏斗 投手
8位:岡林 勇希 選手
7位:勝野 昌慶 投手
6位:京田 陽太 選手
5位:アリエル・マルティネス 選手
4位:伊藤 康祐 選手
3位:
2位:
1位:
今回は「期待Ranking 3位」を発表する。
■期待Ranking 3位
松葉 貴大 投手
昨シーズン、わずか14試合の登板で6勝を挙げた松葉投手。これは、26試合で11勝の柳投手・25試合で8勝の小笠原投手・22試合で7勝の大野投手に次いで、チーム4番目の勝ち星数だ。
特にシーズン後半戦は異色の出来であった。
7月から9月までの登板8試合で自責点はわずかの7。この間、6勝1敗のハイペースで勝ち星を重ねた。
昨シーズンの防御率は3.20。
一昨シーズン、ほぼ同じ投球回数で防御率が4.05であったことを考えると、目立たないながらも、投手として1つ上のレベルに到達したといえる。
松葉投手の特徴は、ストライク先行の打たせてとるピッチング。多彩な変化球を見事なコントロール投げ分ける技巧派だ。
昨シーズン後半は、それに加えてストレートの力強さが増した。140キロ前半から中盤をコンスタントに記録する真っ直ぐに、打者の手が出ないケースも目立った。
課題は、試合中盤以降のスタミナであることは明らかだが、昨シーズンは首脳陣がそれを認識した起用を行なっており、松葉投手が好投していても6イニング前後で中継ぎを導入。結果としては吉と出ている。
どうやら、この「6イニング運用」は落合英二投手コーチにも引き継がれることになりそう。ドラゴンズ投手陣のデータを一通り頭に入れた落合投手コーチは、「6イニング運用」の投手として松葉投手を真っ先に指名。先発としては短いイニングに限定する代わりに、中5日での登板を示唆していた。
今シーズンの先発ローテでは、大野・柳・小笠原・福谷に次ぐ5・6番手の争いが注目される。
搭載エンジンで言えば、梅津と高橋宏斗。
中継ぎ転向も考えられるとは言え、昨シーズンの実績から考えると、ロドリゲスと勝野。
昨シーズンは出番の少なかった笠原・清水も候補となるだろう。
こう名前を挙げてみると、現状では松葉投手が頭一つ抜けているように見える。逆に、松葉投手がローテに入れないチームとなれば、それはそれで強い証だ。
松葉投手にとってポイントとなるのは、シーズン序盤の投球だろう。昨シーズンも開幕ローテを任されながら、結果が伴わず2軍降格を経験した。
開幕直後のコンディションが良い相手打線に対し、怖がらずに自分の投球を貫けるか。良いスタートを切ることが出来れば、シーズンが進むにつれ、相手打線は松葉投手に翻弄されていくことになる。
中5日で松葉が投げ、ローテの谷間で松葉が投げ、コロナ禍の不測の事態にも松葉が投げる。
ドラゴンズ投手陣にとって「困ったときの松葉」となるようなシーズンフル回転の活躍を、筆者は期待している。