新たなシーズンの開幕に向けて、中日ドラゴンズ2022年期待Rankingを発表していく企画。
これまで発表済のRankingは以下の通りだ。
■ 2022年 期待Ranking
10位：三好 大倫 選手
9位：高橋 宏斗 投手
8位：岡林 勇希 選手
7位：勝野 昌慶 投手
6位：京田 陽太 選手
5位：アリエル・マルティネス 選手
4位：
3位：
2位：
1位：
今回は「期待Ranking 4位」を発表する。
■期待Ranking 4位
伊藤 康祐 選手
立浪監督をはじめ、各方面から期待の声が挙がる伊藤選手。秋季キャンプでは「期待の若手5人」と位置付けられ、根尾・石川昂弥・岡林・三好とともに集中的なトレーニングに励んだ。
昨シーズンまでの4年間、1軍での実績はほぼ皆無。石川昂弥選手のように人並外れた長打力がある訳でもなければ、根尾選手のようにドラ1で注目度が高い訳でも無い。
それにも関わらず、伊藤選手に注目が集まっている理由はドラゴンズの現状に「足りないタイプの選手」だからであろう。
一見、「俊足巧打」という枠でくくれば同じタイプの若手選手は多い。根尾・三好・岡林・滝野・高松と、むしろ多すぎるくらいだ。
だが、伊藤選手に期待されているのは、単なる「俊足巧打」ではない。恐らく立浪監督は「理想の2番打者」という枠で、伊藤選手に期待を寄せているのだろう。
立浪監督が求める2番打者を確認しよう。
・クリーンアップを打てる強打者が余っていれば、小技の無い強打者の2番起用も選択肢
・そうでなければ、井端選手のようなタイプが理想
・左打者よりも右打者が望ましい
ドラゴンズ貧打線では、クリーンアップを打てる強打者が余ることは考えなくて良いだろう。
となれば、井端選手のような右打者が有力となる訳だが、ドラゴンズの選手で、そのイメージと重なる選手は非常に少ない。
筆者の頭には、三ツ俣選手と伊藤選手の2名しか浮かばない。
そういった意味で、伊藤選手はドラゴンズに「足りないタイプの選手」であり、近年苦しみ続けている「ドラゴンズ2番打者問題」の解決策となり得る存在だ。
昨シーズンのウエスタンリーグでは、選球眼の良さや右方向への軽打を見せるなど「2番打者」として必要な技術に成長を感じさせてくれた。
センターの守備では幸先の好プレーを披露するなど、入団当初の不安定さも消えてきた印象だ。
とはいえ、すぐに活躍できるほど1軍は甘くはない。出場機会は増えるだろうが、多くの壁にぶち当たることは間違いない。伊藤選手にとっては、多くの失敗をして、苦しみ続けるシーズンとなるのだろう。
それでも筆者は、伊藤選手が2番打者に定着したときに、ドラゴンズは強くなると考えている。強いときのドラゴンズの戦い方は、小技も交えて1点を嫌らしくとっていく野球だ。
伊藤選手は今シーズンまだ高卒5年目である。失敗しながらも、今シーズンを飛躍のきっかけとなるシーズンにすることができれば、視界は一気に拡がる。
