ドラフト会議翌日に報道された立浪新監督就任要請のニュース。
ドラフト指名に立浪新監督の意思が反映されたかどうかは定かではないが、少なくともドラフト会議前に球団内部の人間は、立浪新監督の就任を知っていたのだろう。
一方で、立浪新監督の意思がドラフト指名に反映されようが、そうでなかろうが、即戦力野手の上位指名に変わりはなかっただろう。そのくらい、ドラゴンズの弱点は誰がみても明確だ。
では、立浪新監督の意思はどこに現れたのか。若しくは、球団から立浪新監督へのプレゼントは、どこに現れたのだろうか。
ここで、ある1人の指名選手が不自然に浮かび上がる。
ドラフト5位:星野 真生 (豊橋中央高・遊撃手)
昨年のドラフトで高卒NO.1遊撃手の土田選手を獲得しながら、2年連続で高卒遊撃手を指名。筆者目線では完全ノーマークの選手タイプであった。
しかし、立浪新監督が決まっていたとしたら、この指名には合点がいく。
立浪新監督が最も望んだドラフト指名選手は、チームの補強ポイントである即戦力野手・即戦力左腕はさることながら、自らのプロ入団と重ねることができる高卒遊撃手の指名だったのではなかろうか。
その中で、球団は、ドラフト5位というドラゴンズの出世順位を用い、高卒遊撃手である星野選手を指名し、立浪新監督に授けた。
こう考えるのは、やや行き過ぎた思考だろうか。
推測はさらに深まる。
1988年にドラゴンズに入団した立浪だが、当時の指揮官は星野仙一。
2022年に初めて指揮をとる立浪新監督のもとに入団するのが、同じ姓を持つ星野真生。
高卒遊撃手・星野の指名。
球団は、立浪新監督にずいぶん粋なプレゼントを用意したものだ。
その星野真生選手だが、指名後に動画を確認して驚いた。打撃が素晴らしい。柔らかく広角に打てる上に、内角はレフトスタンドへ放り込める。
こんな選手がいたとは、恐れ入った。
星野と立浪の第二幕。
30年以上前に始まりしばらく途切れていたドラゴンズの師弟ストーリーが、来シーズン満を辞して動き出しそうだ。