ドラゴンズが神宮球場で勝つパターンはこうだ。
【神宮勝ちパターン】
初回から大きく点差をつける
→あっという間に僅差に迫られる
→ドラゴンズが突き放す
→スワローズに追いつかれる
→ドラゴンズがダメ押し点をとる
→なんとか逃げ切る
今シーズン初めての神宮で、ドラゴンズの神宮勝ちパターンに見事持ち込み、心臓に悪い神宮球場の初戦を勝ち取った。
明日からの投手陣を勇気付ける価値ある勝利だ。
勝利の立役者は、決勝ホームランの石川昂弥・粘りの好投を見せた勝野・スリーランの木下・圧巻のピッチングを見せたロドリゲス&マルティネス・・。
みんなで勝ち取った勝利だが、筆者が1人選ぶとしたら “1打席でサイスニードを破壊した” 岡林勇希を挙げる。
ドラゴンズの神宮勝ちパターンに持ち込むためには、まずはスワローズの先発を打ち崩さねばならない。
初回、1球でアッサリと凡退した1番大島。筆者の目に、サイスニードの調子は非常に良く映った。
このまま球数少なく初回を抑えられたならば、今日の勝ちにつながる展開は生まれなかっただろう。
ところが、2番の岡林が1人でこの状況を打ち破る。ストライクゾーンをカットし続け、苛立つサイスニードの10球目をレフト前に。
昨今のドラゴンズにこのような打者はいなかった。逆に、ジャイアンツの吉川や重信によくロドリゲスがやられている。タイガースでいえば近本や中野のようなイメージ。
第1打席から外国人投手のリズムを崩す理想的な打席を見せた岡林。好調と見えたサイスニードは安定感をなくし、死球やサンタナの拙い守備により、結果的には初回2失点。その後も失点を重ね、3回5失点でKOだ。
この流れを呼び込んだのは間違いなく岡林の第1打席。見事としか言いようがない。
さて、昨シーズンまでならば、神宮は1勝できれば十分だと思っていたが、今シーズンは違う。
立浪監督の意識は、一戦必勝。
明日もまた、勝利に向けて全力投球だ。
3番に入ったアリエルが非常に好調に映るのが、なんとも心強い。
