2020/6/27 対広島カープ
結果は6-1でドラゴンズの勝利。
『ゴールはケチャップみたいなもの。
出ない時は出ない、だが出る時はドバドバでる。』
サッカーの世界でよく使われる言葉だ。
ドラゴンズというケチャップが、平田良介というケチャップが、ついにドバドバ出た。
連敗を4で止め、本拠地ナゴヤドーム初勝利。
失った流れを、自分たちで取り戻した。
■主演選手賞
高橋 周平 選手
4連敗という悪い流れの中で臨んだこの試合。
初回が仮に1点で終わっていたら、嫌な空気は払拭されていなかっただろう。
そんな中、ツーアウト3塁からセンター前ヒットを放ち、貴重な2点目、結果的に勝利打点をあげた高橋選手を選出。
打つだけでなく守備でも魅せる。
吉見投手を救った4回裏の守備は秀逸。
痛烈なサードへの当たりを高橋選手が“普通”に好捕。
もし抜けていたら、1点を失い、なおもノーアウト2塁3塁である。
3点のリードなど吹き飛んでいただろう。
結果的にはダブルプレーという最高の結果になり、フラフラし出していた先発吉見投手も、この回を何とか1失点で切り抜けた。
攻守に素晴らしいプレーを見せたキャプテン高橋周平選手。苦しい時に頼りになる。
■助演選手賞
平田 良介 選手
昨日の最終打席を見て、平田選手の復調の気配を感じたのは筆者だけではないだろう。
問題は、何番でスタメンに戻すかであった。
筆者は、2番よりも制約の少ない1番が良いと思っていた。今の平田選手に2番の役割は少し荷が重い。
だが、オープン戦から一貫して大島選手を1番起用してきた首脳陣が、まさか本当に平田選手を1番で起用してくるとは思わなかった。
その起用に応えるように、初回いきなりツーベースヒットを放つと、詰まっていたケチャップがドバドバと飛び出す。
2回には貴重な追加点となるタイムリーヒット。
結果、3安打猛打賞の活躍で、待ちに待った平田選手の今シーズンが事実上“開幕”した。
■助演選手賞
吉見 一起 投手
5回1失点で見事に今シーズン初勝利を挙げた吉見投手を選出。
普通に考えればまずまずの結果といえるが、吉見投手が今持っている力を考えれば、最高の結果であった。
連敗中は、先発投手が相手を抑えられない試合が続いたが、今日の吉見投手は、味方の守備にも助けられながら、相手に流れを渡さない粘り強いピッチング。
元エースは、やはり“庶民”ではないのか。
選手生命をあっさりとは終わらせない力投で、自らの手で次の登板機会を勝ち取った。
■監督賞
平田選手の1番起用
今シーズン初めての監督賞は、勇気を持って不調の続く平田選手を1番に起用したことに対して贈りたい。
併せて、こちらも昨日の打席で好調の気配を見せた福田選手を3番にスタメン起用。
両選手がタイムリーヒットを放つという最高の結果を演出した。
結果的には、昨シーズン終盤、好調時の打順に戻ったことになる。
2番に入る大島選手次第だが、しばらく固定するならこの打順のような気がする。
あとは、捕手の起用が少し気掛かりだ。
吉見投手とコンビを組むことが多かった木下捕手は今日もスタメン落ち。
途中出場はしているだけに大きな怪我ではないと思うが、少しアクシデントがあるのかもしれない。
さて、明日は注目の梅津投手対森下投手の対決。
1勝1敗で舞台は整った。
次世代のエース候補対決を楽しみながら見守ろう。
ところで、ナゴヤドームで応援歌が流れるという筆者の希望は叶ったものの、東京ドームとかなり雰囲気が違うのはどうしたものだろうか。
シュールな演奏が響き渡り、お世辞にも相手にプレッシャーを与えているとは言い難い。
野球とは直接関係ないが、もう少し何とかならないものか。