先週の月曜日とは打って変わって、今週は気分が冴えない月曜日だ。
先週のドラゴンズは1勝5敗の負け越し。
とはいえ、この程度で落ち込むようでは、プロ野球ファンはやってられない。
今シーズン、パ・リーグでは同一カード6連戦が行われており、早速先週のマリーンズ対オリックス戦で「同一カード6連勝/6連敗」が記録された。
同一カード6連敗後の月曜日など、何もやる気が起きないだろう。
さて、先週月曜日に記事を書いた、3試合終了時点の注目打者(個人打率が「5割越え」や「未だノーヒット」の打者のこと)について、1週間経過してどのように変化したか確認してみたい思う。
先週の記事はこちら↓↓
リストに、先週月曜日時点で1安打のジャイアンツ丸選手が抜けていたので、追加をしている。赤字が本日時点の状態である。
・タイガース近本:未だ1安打、2年目のジンクスか!?
→ 打率.114、低飛行が続いている
・タイガースボーア:未だノーヒット、恒例の外れ外国人!?
→ 打率.179、低飛行が続いている
・ジャイアンツパーラ:打率5割超え、シャークダンスとか外れっぽいのに意外。
→ 打率.286と落ち着いてきたが、本塁打3本と活躍を継続
・ジャイアンツ丸:未だ1安打
→ 打率.143、低飛行が続いている
・カープ菊池:未だノーヒット、毎年開幕に苦戦しているイメージ。
→ 打率.231と見られる数字まで回復
・スワローズ坂口:打率6割、全打席見たから知ってる。
→ 打率.313と落ち着いてきた
・ドラゴンズ平田:未だ1安打、サードゴロしか打てない。
→ 打率.179、低飛行が続いている
平田選手の不調っぷりを間近で見ているだけに、平田選手より低打率な近本選手や丸選手の状態はよほど悪いのだろう。
一方で、開幕3試合で猛烈なスタートを切った選手たちは、少し落ち着いてきた。
ここからは、確かな実力を持った選手たちが、打率ランキング上位に名を連ねるだろう。
筆者の密かな楽しみも、ここまでのようだ。
さて本題であるが、今日は『新戦力大抜擢のすゝめ』と題して、ドラゴンズに新戦力の登用を説きたい。
先週、楽天ー巨人の間で行われたトレードに衝撃を受けた方は少なくないであろう。
シーズン開幕間もないこの時期に、長打力が魅力のウィーラー選手をジャイアンツが補強した。
恐らくジャイアンツは、昨シーズンの戦力からゲレーロ選手と阿部選手が抜けて、長打力に不足を感じていたのだろう。
ウィーラー選手が活躍できるかどうかは分からないが、狙いがはっきりとしている点で、良いトレードとなったのではないか。
ところで、ジャイアンツが長打力に不安を感じているとするならば、ドラゴンズの長打力の低さ(特に本塁打の少なさ)はどうなるのだろうか。
もはや不安どころか、諦めの境地ではなかろうか。
今シーズンも、狭いビジター球場を中心としながら、未だチームで5本塁打。
深刻な長打力不足に陥っている。
いや、正しくは「陥っている」のではなく、スタメン野手の能力からするとこれが「通常運転」である。
他球団の本塁打を、このまま指をくわえて眺めているか、シーズン中に覚悟をもって動くかは、首脳陣及びフロントの今シーズンにかける本気度次第である。
とはいえ、トレードにはそれ相応の選手を放出しなければならないし、外国人補強もコロナ禍の中では、なかなか難しいのも事実だ。
では、ドラゴンズはどのようにして長打力不足を補っていけば良いのか。
答えは、『新戦力の大抜擢』である。
これは別に、「イチかバチか新戦力を起用してみる」という話ではない。
「大抜擢する価値のある選手がドラゴンズの2軍に存在している」という話だ。
それは、共に将来が期待されるドラフト1位入団の根尾昂でもなければ石川昂弥でもない。
その選手の名は、アリエル・マルティネス、キューバ出身23才の捕手である。
2軍戦の映像を見る限り、その打撃は”本物”である可能性が高そうだ。
昨シーズン終盤から結果を出し続けており、単純に好調であるという理由ではない。
実際、開幕したばかりのウエスタンリーグでも7打数4安打1本塁打と確かな結果を残している。
打撃スタイルの完成形は、ソフトバンクで活躍する同胞のグラシアル選手が思い浮かぶ。
西武山川選手やソフトバンクバレンティン選手のような所謂「ホームラン弾道」の打球ではないが、広角に鋭い打球を放つことができスタンドに届くパワーは十分持っている。
ビシエド選手よりも弾道は高い。
問題は、ポジションが捕手であるという点である。
恐らく、今シーズン1軍への昇格があったとしても、捕手での出場はないであろう。
コミュニケーションやサインの問題もあるだろうし、何より1軍投手陣の球をそれほど理解していないと思われる。
また、チームとしても扇の要である正捕手を外国人(特にキューバという特殊な国)に任せるのはあまり望ましくない。
(今年のスワローズがそうだが、遊撃手若しくは捕手に外国人を起用するチームは先が思いやられる。)
そうなると、DH制がないセ・リーグにおいては、代打専門若しくは1塁手・外野手として起用する選択肢となる。
実際に、A・マルティネス選手も昨年は1塁手として起用される試合があった。
いずれにせよ、ポジションの問題があるため、大抜擢するにも準備がいる。
2軍戦で捕手以外(可能であれば外野手)の出場機会を増やし、一定期間守備のトレーニングを積む必要がある。
もちろん、守備力の向上は簡単なことではないし、本人には捕手として勝負したい気持ちがあるかもしれない。
しかし、それを差引いても余りある打撃の魅力が、A・マルティネス選手には備わっている。
幸いなことに、現在ドラゴンズの外国人枠(5枠)には1つ空きがある。
新戦力ゴンサレス投手の評価も高まっていない。
場合によっては、ベイスターズのように野手3人(ビシエド・アルモンテ・Aマルティネス)、投手2人(Rマルティネス・ゴンサレス)の運用ができるかもしれない。
育成選手のため支配下登録枠の調整もあるだろう。
キューバ政府との調整もあるのかもしれない。
だから今すぐに1軍へとは言わない。
しかし、いつでも1軍でプレーできる準備は1・2軍の監督・コーチが連携して、今すぐにでも始めるべきだ。
ドラゴンズにとっては、トレードの人員もいらない、補強費用もかからない。
ただ1人の若者の、力を信じて託すのみ。
指をくわえて本塁打を眺めているよりは、勇気をもって未知の新戦力を大抜擢する方が、シーズンが楽しくなりそうではないか。