プロ野球がついに開幕しそうだ。
約3ヶ月遅れの開幕という異例のシーズン。
選手たちが上手く調整できているかなど、気になる点はたくさんある。
その中でも、特異なシーズンだからこそ特に注意しなければならない事を、今回は記載したいと思う。
例年とは異なるという意味で、シーズンの成績に影響を与えそうな要素が大きく5つありそうだ。
① 選手や首脳陣にコロナ感染リスクがあること
② 試合数が少ないこと(120試合程度)
③ 交流戦がないこと
④ 敵地又は本拠地での大型連戦があること(移動を少なくなるする目的)
⑤ 当分は無観客試合で開催されること
今回は、この5つの要素がドラゴンズにとって有利に働くのか不利に働くのか、他チームとの比較で考えてみたい。
まずは、
① 選手や首脳陣にコロナ感染リスクがあること
についてである。
例えば、シーズン中1人の選手が感染した時に、感染した選手は出場停止になるであろうが、その濃厚接触者はどう定義付けられるのだろうか。
ルールや判断は専門家に任せるが、誰か一人が感染すると、数人の選手が2週間以上離脱するリスクがある。
シーズン自体が中断となればそれまでだが、数人の選手が離脱した状態でシーズンが続くとなると、チームとして試されるのは「選手層の厚さ」である。
言うまでもなく、現在のドラゴンズの選手層はすごく薄い。
投手陣はもちろんのこと、ストロングポイントの野手陣もスタメンと控えに大きな差があると言わざるを得ない。
ということで、主観的に他チームも含めて点数を付けてみた。
巨人:+1点(野手の選手層No.1)
阪神:+1点(投手の選手層No.1)
広島:+1点(野手・投手の選手層どちらもNo.2)
横浜:±0点(選手層は厚くない)
中日、ヤクルト:-1点(選手層が薄い)
結果として、ドラゴンズには不利に働きそうだ。
但し、感染する可能性があるのは選手だけではない。仮に首脳陣が感染したときに、伊東ヘッドという監督経験者がベンチにいることは、大きなプラスとなるはずだ。
次に、
② 試合数が少ないこと(120試合)
を検証してみる。
試合数が少ないこと自体は、シーズンの結果に大きく影響しないのではないかと思っている。
これが例えば50試合のシーズンとなれば話は別だが、少ないといっても120試合も開催される。
先発投手を中4日で登板させ、中継ぎ陣を惜しみなく連投させる。
そんな短期決戦のような戦い方はできない。
逆にオールスター試合がなくなり、その期間中の休みが短くなれば、より体力を必要とするシーズンになるかもしれない。
本当の問題は、試合日程に余裕がないことで絶え間ない6連戦が続くことや、状況によってはダブルヘッダーの可能性がある、という点である。
そこで例年より大切になるのが、「6人目の先発投手」である。
通常であれば、6人目の先発投手は登板機会が比較的少ない。
週内に雨が降れば1回登板をスキップする可能性もあるし、そもそも週に5試合しか予定されていなければ、登板する機会がない。
今シーズンも通常スケジュールで開幕していれば、ドラゴンズの4月の試合は、週5試合の予定が2週組まれていた。
理想を言えば、昨年引退した阪神のメッセンジャー投手のように、中4日・5日で登板できる投手がいれば、今年は一段と有利であろう。
6人目の先発投手の役割を少なくできる。
ということで、主観的に他チームの「6人目の先発投手」を想定し、点数を付けてみた。
阪神:+1点(中田や秋山などの実力者が予想される)
広島:±0点(久里や遠藤が予想される)
横浜:±0点(大貫や新人・新外国人が予想される)
中日:-1点(山本や岡野の予定である)
巨人、ヤクルト:-1点(怪我人も多く名前が浮かばない)
どの球団も先発投手には困っている。
唯一阪神のみ、先発の数は揃っているためプラスの点をつけた。
ドラゴンズの先発6番手は、実績がない山本や新人の岡野が有力であり、期待値は高いが、マイナスの点が妥当であろう。
続いて、
③ 交流戦がないこと
を検証してみる。
こちらは比較的単純である。
交流戦で勝ち星を稼いできた球団とそうでない球団の差が縮まる。
広島:+1点(昨シーズンの交流戦での失速は記憶に新しい、実は優勝した一昨年も苦戦している)
横浜、阪神、中日、ヤクルト:±0点(基本的に交流戦は負け越す)
巨人:-1点(昨年交流戦3位など、セリーグ唯一の勝ち越し球団)
横浜は、通算成績では交流戦を非常に苦手としているが、昨シーズンは交流戦の成績が良かったため、±0点と判断した。
ドラゴンズにはあまり影響がないと思われるが、鈴木大地選手の顔を見る機会がないというだけで、ファンの心臓に優しい。
後編へ続く。