中日ドラゴンズ アカデミー賞

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35億のポテンシャル


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今回は、前回のブログにてゴールデンラズベリー賞に選出した小笠原慎之介投手について書いていきたい。

 

ゴールデンラズベリー賞

  小笠原 慎之介 投手

 

今年のキャンプイン直後、画面で見る映像から明らかな投球フォームの変化が伝わってきた。

 

リリースポイントのみに力を入れることを極端に取り入れた、いわゆる「脱力フォーム」への変身である。

 

この投球フォームで活躍した選手というと、元ソフトバンク・巨人の杉内俊哉投手が真っ先に頭に浮かぶ。

 

 

昨年の後半、左肘の怪我から復帰した小笠原投手。

後半戦のドラゴンズ先発ローテーション(裏)を梅津投手とともに支え、チームの成績アップに大きく貢献したことは記憶に新しい。

 

ストレートにも力強さを感じ、コントロールも安定した投球を続けていた。

リハビリを経て一段階上の投手となった印象を与え、今シーズンの飛躍を大きく期待させる内容でシーズンを終えている。

 

その小笠原投手が何故フォームを大きく変える必要があるのか

疑問に思ったファンも少なくないはずだ。

 

 

これまでの経緯から推測するに、恐らくその理由は、度重なる怪我である。

 

2015年にドラフト1位でドラゴンズに入団して以降、小笠原投手は怪我に悩まされ続けている。

 

ルーキーイヤーの2016年、オフに左肘の手術を行った関係で、翌2017年は開幕に間に合わず。

2018年にはシーズン終盤にまたもや左肘の手術を行い、2019年の前半戦を棒に振っている。

 

入団から4年間で61試合登板と、高卒の先発投手としてはそこそこ登板しているように感じられるが、1年間フルに戦えたシーズンはルーキーイヤーだけである。

 

さらに昨年のドラフトでは、大学を経由した同い年のルーキーが入団してきた。

広島ドラフト1位の森下投手は、U-18侍ジャパンのチームメイトである。

 

この歯痒い状況を打破しようと、投球フォームに変化を求めた小笠原投手の決断は、プロ野球選手として至極当然のことであるように思う。

 

もし今年もシーズン終盤怪我をして、来シーズンの前半戦をリハビリに費やすようなことになれば、ドラフト1位といえど、先が暗くなってくる。

 

小笠原投手は、恐らく昨シーズン復帰する前の段階から、今シーズンのフォーム変更をイメージしていたあろう。

 

 

しかし、変化することは難しい。それが成功するとは限らない。

今回ゴールデンラズベリー賞に選出した理由も、脱力フォームが上手くはまっていないからである。

 

結果はそこそこ出しているが、投げている球を見る限りシーズンでは通用しそうにない。分かりやすい部分でいうと、球速が140キロ弱であり、本来のスピードからは程遠い。

 

仮にこのままシーズンでそこそこ結果を出したとしても、個人的には何の将来性も感じない。背番号11には全く相応しくない

 

 

ただ、今回の小笠原投手の変化自体については、前向きに捉えている

 

例えば、1年で20勝をあげるが翌年は故障により登板できない投手になるよりも、毎年10勝する投手になって長く活躍してほしいと思うファンは多いはずだ。

 

小笠原投手の投球スタイル的にも、故障しなければ長く活躍できるタイプの選手だと思っている。

 

キーワードは、変化の後の柔軟性」である。

まだシーズンにも入っていないため、「脱力フォーム」が成功か失敗かの判断を下すのは早いかもしれない。

 

だが、仮に自分の思うような球が投げられていない現実があるのなら、肘に負担をかけない方法は「脱力フォーム」だけではないはずである。

元の投球フォームに戻す必要はないと思うが、「脱力フォーム」に固執する必要もない。

 

 

元来、小笠原投手は私が衝撃を受けた高校時代から、力感の無い美しいフォームが特徴であった。

それは小笠原投手が、身体全体のパワーを指先から球に無駄なく伝えることに長けている証拠である。

 

それが「脱力フォーム」となった今はどうだろう。

投球動作に身体全体のパワーを使用していない。

その分単純に球に伝わる力が少なくなっているように映る。

 

ではどうすれば良いか。

小笠原投手の長所を活かすのであれば、発想を逆にしたい。

 

身体全体のパワーをより強く使うフォームを模索し、そのパワーを効率よく球に伝え、威力のある球を投げれるようになれば理想だ。

 

仮に常時150キロを投げれるフォームが見つかれば、肘への負担を考え、通常時の出力を落としたとしても、145キロ前後で組み立てられる。

 

 

1つの方向性として、1人の偉大な投手の投球フォームを参考としてもらいたい。

 

その投手は、現在福岡ソフトバンクホークスの監督を務める工藤公康ある。

 

現役時代、西武・ダイエー・巨人などで活躍した工藤投手。

小笠原投手と同じくサウスポーの本格派である。

 

プロ野球選手としては大きくない身体であったが、全身をバネのように使った美しいフォームから、キレのある直球を投げ込んでいた。

 

最優秀防御率賞4回、最多奪三振賞2回、ベストナイン3回、日本シリーズMVP2回などなど、個人タイトルの数々はもちろんだが、特質すべきは実働29年・23年連続勝利を挙げるなど、48歳で引退するまで長く活躍し続けたことだ。

 

小笠原投手の特徴からすると、杉内投手よりも工藤投手の投球フォームが合っているように思う。

 

小笠原投手であれば、工藤投手のように身体全体をしなやかに使い、球にそのパワーを伝えることができるはずだ。

 

そして肩や肘に負担が少ないフォームだからこそ、工藤投手は長く活躍できたに違いないのである。

 

 

ちなみに、工藤投手も小笠原投手と同様に、高卒でプロ野球に入団しているが、入団4年目までの勝利数は11である。

飛躍の年は入団5シーズン目、11勝5敗を記録し、自身初の二桁勝利をあげた。

 

小笠原投手の現在の勝利数は15である。

工藤投手と同じ入団5シーズン目の今年、変化に成功した上で二桁勝利を挙げることができるのか。

 

また、工藤投手の選手としての生涯年俸は35億円程度といわれている。

2億円×10年でも達しない金額である。

 

それでも、小笠原投手のポテンシャルは工藤投手レベルであると、私は信じて疑っていない。

小笠原投手が将来35億円獲得できるのか、はたまた並の選手で終わってしまうのか。

 

それは、この投球フォームの模索にかかっているといっても過言ではないだろう。

 

 

柔軟性という意味では、身近な選手として、3年目を迎える山本拓実投手を例に挙げたい

開幕が延期になった期間を利用し、今シーズン終了後に予定していた投球フォームの変更を前倒しで行うらしい。

 

より高みを目指す姿勢は本当に素晴らしい。

そして何より、リスクを背負う覚悟が伝わってくる。

 

小笠原投手もオープン戦終盤のコメントから推測するに、自身の投球に決して満足はしていない。

キーワードは、「変化の後の柔軟性」である

今から更なる変化を決断しても遅くはないはずだ。

 

 

小笠原投手という存在は、今のドラゴンズにとって非常に大きい

若手投手陣に与える影響力は、絶大であると考えられる。

 

この辺りの詳細は次回記載したいと思う。